第4回ライフアップ通信 7月号


<ライフアップ通信より抜粋 >

 

「障がい者」と「障がい者を持つ親」に対する支援について

 

 今回は障がい者と障がい者を持つ親に対する支援について書かせていただきます。

 本題に入る前に、内閣府平成27年度白書などから、障がい者の現状をお伝えします。障がい者は全国で7879千人いると推計され、大きく分けて以下3つに区分されます。

    身体障がい者:先天的あるいは後天的な理由で、身体機能の一部に障害を生じている状態のある者で、推計393万7千人

    知的障がい者:金銭管理・読み書き・計算など、日常生活や学校生活の上で頭脳を使う知的行動に支障がある者で、推計74万1千人

    精神障がい者:精神や行動における特定の症状を呈することによって、機能的な障害を伴っている状態である者で、推計320万1千人

上記の数字が多いか少ないかは別としまして、障がい者がこの世を生きていく中で、日々の生活、就労など様々なハンディがある事は紛れもない事実です。特に財産管理や様々な契約などの法律行為については、詐欺や搾取の被害に遭うケースが散見されます。どの様にすれば人として尊厳をもって人生を全うできるのか、健常者である私達はこの問題から目を背けてはいけません。何故なら、健常者も障がい者に、障がい者の親になる可能性があるからです。

障がい者が未成年の間は法定代理人である親が監護しますが、障がい者が成年になり年齢を重ねると同時にその親も高齢になっていきます。親が元気な間は子供の監護をすることが可能ですが、親が認知症などを患い物事の判断能力がなくなってしまった場合、更には親が亡くなった場合には誰が子供の監護をするのか、とても深刻な問題となります。また、少子化と言われる現代においては、子供に兄弟姉妹がいない、いてもその子にはその子の人生があり負担を掛けたくないのが親心です。また、親自身に親族がいない、いても付き合いが少なく疎遠の為、とても障がい者の監護をお願いすることができないなど様々な事情があることでしょう。

そこで、障がい者を法的にサポートする制度について言えば、まずは後見制度があげられます。後見制度には法定後見制度と任意後見制度があり、一般的に知られているのは法定後見制度です。知的・精神障がい者の四親等内の親族が家庭裁判所に申し立てを行い、審判により成年後見・補佐・補助が開始されると、障がい者は被後見人・被保佐人・被補助人になります。そして審判で選任された成年後見人・保佐人・補助人により身上監護や財産管理が行われます。

一方、親に対しては親本人に判断能力がある間に、任意後見制度の活用が可能と考えます。この制度は、本人が信頼できる第三者と任意後見契約を結んでおき、本人に判断能力が低下した後に本人に対する身上監護や財産管理、障がいのある子の生活支援を後見人に支援を依頼する事ができます。この制度の基本理念である自己決定権の尊重により、本人が後見人を選べ、支援内容を柔軟に決める事ができるのが最大のメリットと言えます。

また、「ライフアップ通信20163NO.2」でもご案内しましたが、家族信託という制度があります。まだまだ認知度が低い制度ではありますが、例えば親(委託者)が、自分が有する財産を信頼できる人(受託者)に託し、託された財産や運用益などを障がいのある子(受益者)に給付したり、財産そのものを引渡すことができる法制度です。

ライフアップかわせみでは、法人格として、また公正な第三者として、任意後見制度では後見契約をコーディネートし、また任意後見人になる事により、被後見人である親へのサポート及び親亡き後の障がい者へのサポートを行います。家族信託制度では信託契約をコーディネートし、信託監督人の立場などでサポートする事が可能です。これらに限らず、障がい者や障がい者を持つ親の支援が出来ればと考えています。

以上